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Apr 25, 2015

10年

とある雑誌で、靴メーカーのアサヒの記事を読んだ。日本ではもう行っている所が3箇所しか残っていないという「バルカナイズ法」という製法を続けているアサヒ。
その技術のひとつは、習得するまでに10年を要すると書いてあった。

10年だ。

このとき、10年という時間の長さやその難易度に震えた、訳ではなかった。
人は10年もの間ひとつのことに対して向上し続けていけるものなのか、と打ち震えたのだ。
これは、もはや生物学的な進化ではないのか!と過剰気味に心がざわつく程、わくわくした。
それはどんな動きなのだろう。
どんな指の動きなのだろうかと。

世の中には圧倒的に理屈が蔓延している。

洋裁をやっていて思うことは、
とてもHow Toにあふれているということだ。
実に様々な本が出版されていて、
実にたくさんの細かな説明に辿り着くことができる。
木材のエイジングの仕方を調べるのとは次元が違う。
しかし、たまにYouTubeなどで熟練した職人の布さばきなどを見たとき、
危うく勘違いするところだった、と我にかえるような気持ちになるのだった。
それは、理屈にまみれてものづくりの神聖さみたいなものを一時忘れていたということに他ならない。


何を作っていても共通する「同じ事」はある。
僕は作ることはやめない。
音をやり、木をやり、鉄をやり、布をやり…
手を変え品を変えかもしれないが、
今はそれでいいと思っている。
世界を旅しているようなものなのだ。

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